中公文庫 昭和三十二年
入江氏、初の作品集。随筆で、戦前や戦後に
関する記述が、リアルに描かれていて、おも
しろい。凄くお写真では真面目そのもののよ
うな感じで、冗談のひとつも云わないタイプ
と思いきや、ユーモアたっぷりで、しかも、
気品がある。煙草をお吸いになっていたよう
で、パイプを使っていらしたらしいのだが、
そのパイプを掃除の際、紙が詰まってしまう。
その奮闘記を描いているのが、表題作だ。
けど、煙草はおやめになったらしい。いい
ことだ。先だって、『味のぐるり』を読んで
とても楽しかったので、古本屋に並んでいた
ので手に取った。ぼくのフェイバリットエッ
セイは、とても短い、お上を蹴った話。海で
泳いでいたら、こともあろうに、昭和天皇を
蹴ってしまった。と云うエピソード。入江氏
には、人を和ませるいいものを文章におもちに
なっている、と感じた。
(読了日 2026年3・21(土)23:15)
(侍従について、理解したい鶴くん)