古民家ギャラリーうした+古本カフェ便り

読書ブログなど、自分の興味のあることを書いていきたい。

2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧

文士の潔癖症: 銭湯のエピソード:小説の散歩みち 池波正太郎

小説の散歩みち 池波正太郎 朝日文庫 昭和六十二年 「新年の二つの別れ」は一九七七年、「一年の 風景」は一九八二年、共に朝日新聞社より発行 された。 幼年期の思い出から長谷川伸師匠についてなど 自分の人生を振り返って綴ったエッセイ。 一番面白かった…

山岳文學の魅力、日本百名山への挑戦:日本百名山 深田久弥

新潮文庫 昭和三十九年 「日本百名山」の著書名は読書していると、他の 本で巡り合うワードであるので、是非一度拝読致 したいと熱望していたが、願い叶った。 山について書こうとすると、恐らく山の素人では 全く描くことは出来ないだろう。百名山を全部踏…

禁煙を始める 2010年 8・24‐31+雑記:ボンルパ日記 #4

2010年 8・24 禁煙一日目 油断して、十二本も吸ってしまった。別に普通に 吸えてしまったので、明日から頑張ろう。 8・25 本当にタバコが嫌いだ! 吸いたくはないが、中毒 なので手が伸びてしまう。タバコの味が不味くなった、 チャンピックスの効…

読書遍歴のスリリングな旅:ことばを読む 井上ひさし

中公文庫 昭和五十七年 井上氏の1981年から二年間にわたる読書 遍歴。その読んだ本についての概観を描いて いる。体験としての読書について、多岐にわたり 説明されていて、読書初心者にはちと難しいかも わからないが、このくらいのレベルのものを読み …

2010 8・15‐17:ボンルパ日記 #2 青臭い三十八歳 日記・詩

このまま、印刷した日記を保有したままでも もったいないといいますか、どういう反応なの かというのも一興、興味がありますんで、ちょこ っとだけ、2010年8・14の続きを披瀝し てみたいと思います。大抵、日記というより、 詩に近い感じなので、なん…

ボンルパ日記 #1:日記・詩 2010年8・14

2010年の日記を振り返ってみよう。八月十四日 のことだ。 これは、弾けるキャンディ・ボンルパ日記2010‐ 2011と題されていて、未だ未発表だ。 ここに、ちょこっとだけ紹介しよう。 冒頭の部分だ。 8・14 僕のバイトで勤めている惣菜店がボン…

博物学的街角探索:路上探偵事務所 林丈二

路上探偵事務所 林丈二 講談社文庫 1990年 猫はどこ? で初めて読んで、それ以来だから 七年ぶりくらいの林氏である。赤瀬川原平氏の 流れを汲む「路上観察学会」の一員だ。 狭いところが大好きらしくて、狭っ楽しいと 表現している。街角のタバコ屋で博…

吉行氏の放蕩 990円で東京の淫猥を探る #吉行氏:ダンディな食卓 吉行淳之介

グルメ文庫 2005年 吉行ファンを自認するぼくとしては、見たことのない 吉行氏のタイトル本を見るとつい買ってしまう。 それが、この本はつい先日読んだばかりの贋食物誌を 底本として、全集から追加してあるらしい。 でも、先日読んだ版と文章の組み方…

腐った臭いの殺戮:限りなく透明に近いブルー 村上龍

講談社文庫 1978年 2009年に新装版になったのを拝読した。でも、 この装丁、色が濃いブルーで全然透明に近いブ ルーじゃないじゃないか。 高校一年の時に読んで衝撃を受け、以来、二十年 余り龍氏を追い掛けることとなった端緒の本だ。 女の子は大抵…

充分堪能し得るリアル志向:食の極道 喋るも食うも命がけ 勝谷誠彦

文春文庫 2010年 奥付のところにメモしてあって、横川の楢さんで 2016年9・19(月)に贖っている(楢さんは まだ元気に営業されているようだ)。約8年間 一度読んでみたものの、ぼくは酒呑みではないので 積読していたら八年が経過してしまった…

古本について我々が語る時に語る二、三のこと ⅱ

古本で買う時に気にすることについて、まだ、 書いていない気にすることがあって、それは、 煙草を吸った部屋に置いてなかったか、と、 線を引いていないか、ということ。 ぼくは、本は汚したくないので、線は絶対に 引きたくないし、読むときは、ダイソーで…

ヒモと糸氏の奇妙な関係:たそがれビール 小川糸

幻冬舎文庫 平成二十七年 ペンギンと糸氏が呼んでいるヒモがいる。やはり、 糸氏くらいになると、ヒモのひとりやふたりはい るのだなあ、と感心していると、それ関連の本を けっこう出版しているみたいで、なんだかちょっと 恐くなる。 ヨーロッパ、特にドイ…

食いしん坊はカルマを背負って今日も生きる:酒肴酒(さけさかなさけ) 吉田健一

光文社文庫 1974年 吉田氏の文章が苦手と云う方ももしかするといるかも 解らない。が、立ち読み程度のレベルで評価してはい けない。 この400P余りのちっこい字の物量は大いに読み応え があり、吉田氏をとことん味わいたい人にはもってこい だ。 この…

雑記・日記 2025年3月11日 古本について我々が語る二、三のことについて

ぼくの古本人生が幕を開けたのは、遥か昔、小三の 頃に風邪をきこしめしていたぼくにハハが「シャーロック ホームズの冒険」の恐ろしく汚い10円で買ってき たという昭和三十年代に出版されたらしい古本を 意気揚々と渡し、幼いぼくは、はあ、こういう古本…

古本の買い方指南+昭和の個人の暮らしを描いた良書:雑記+家計簿の中の昭和 澤地久枝

ぼくの本の選び方なんですが、まず見るのは、 タイトルですね。タイトルが興味を惹くものか どうか? そのあとに、作者名です。知っていて 前に読んで面白かったか、そうでなかったか。 残念ながら、面白くなかった場合は大抵スルーし てしまいます。そうい…

広島人に見る気質分析と本を読む自由:ちょっとした雑記+花渡る海 吉村昭

日々、読書をする人が増えてくれればいい のだが、と思って、昨日も、古本カフ ェの前に立って、声を掛けさせていただい た。読書普及協会(そんなものありはしない。 本気にしないでください)の広島支部会員番号一番 の鶴岡だが、いつも、古本ありますよ、…

覚えていない   佐野洋子

新潮文庫 平成二十一年 佐野女史が五十代の頃に書いたエッセイをまとめたもの。 マガジンハウスの刈谷さんが六十八歳の佐野さんのとこ ろに来て、せっせと集めていた十数年前の雑誌とかに寄 稿したエッセイを持って来たという。 それを読んだ佐野氏は五十代…

昔のカレーそば、食いたかったなあ:東京の下町 吉村昭 繪・永田力

文春文庫 昭和六十年 吉村氏が過ごした戦前の幼少期の日常生活 を描く。東京の下町は現代と違って、衛生的 にかなり問題があってトイレは汲み取りだし、 子どもたちは疫痢に罹り、すぐに死んだりした と云う。 食べものは特に注意して親が管理していて、熱 …

おおらかな時代のエッセイを読む:わが家の夕めし 池波正太郎

講談社文庫 2007年 昭和四十四年からの六年間のもっともエッセイの 少ない、小説に真っ向から取り組んでいた時期の 珠玉のエッセイ五十一篇。 旅をしたことや新国劇のことなど、歴史上の史実な ども交えて、幅広く書いている。 僕は史実誌などより、池波…