古民家ギャラリーうした+古本カフェ便り

読書ブログなど、自分の興味のあることを書いていきたい。

2026-05-01から1ヶ月間の記事一覧

蛇ののたくりから見る、男女の世界。:蛇のいた場所 日野啓三

集英社文庫 「あの夕日」所収 1978年 文芸展望冬号▽冒頭の文章に、パウル・クレー という画家の描いた「無題、あるいは静物」と 題された遺作について書かれている。ぼくは、 クレー氏を存じ上げなかった。が、ネットで 見てみると、ファンタジックな、…

我々はこの短編を通じて、戦争によって齎される人々の痛みを知るだろう:赤い月 日野啓三

先日、お客さんに、このブログを読んでいます、 というひとがいて、ああ、本当に読んでいるひ とはいるのだな、と確認できた。 読書の進捗具合だが、いまだ、あまり芳しくな く、ひとり切磋琢磨して、小説もブラッシュ・ アップしていかなくてはならないと思…

不浄の中に美を見つける:「般若心経」を読む 水上勉

PHP文庫 昭和五十七年 その瞬間だけを切り取り、捉えたら、この 世界は空そのものなのである、とぼくは考 えている。俗世に塗れ、戦ってこそ、成就 する修行というものもあるだろう。水上さんは 俗世の不浄さこそが美だという。不浄の中に 美を見出すことは…

トイレがないのか? それは困るだろうな:トイレのない旅 星野知子

なかなか読書の進捗具合がはかばかしく ない。うーん、思うところがあって、これ から五カ月ほど、文學中心にする生活を考 えていて、計画を立てたのだが、それがね。 学成り難し、ですよ。でも、粛々と勉強は 進めていくしかないですね。文學という ものは…

文學的美の漂う作品に触れて:あの夕陽 日野啓三

集英社文庫 1974年 こんな巧みな短編はなかなか読む事は 叶うまい、と思っていたら、芥川賞を 受賞していた。さすがだ。文学的表現 が散りばめられていて、美しい詩的情景 が目の裏に浮かんでは、消えていく。 ここまで完成された作品を手書きで 書くと…

だめな人の書評を修行中の人間が読んでみるのであった。:狂書目録 征木高司

筑摩房 1983年 征木氏の本は、他に、「恋する天体」と云うのが あるきりらしい。本書を読むと、どうやら椎名 誠氏の一派に属するらしい。酒とタバコをこよ なく愛し、ひと言でいうと、だめ人間的な生活 を送っていらっしゃる。ネットでも、生死その 他、…

勉強とは、知識の冒険である。:東大生はバカになったか 知的亡国論+現代教養論 立花隆

文春文庫 2001年 この本で、メーンに語られているのは、 教養とは一体なんぞや、と云う問題で 要するに、東大生から教養と云うものが 失われ、それは引いては教育制度とか、 受験制度に問題があり、それらに、言及 する事にもなっていく。それは、日本国…

虚構の中のリアルこそ、文學だ!:密告 倉橋由美子

「パルタイ」所収 新潮文庫 「文學界」に昭和三十五年八月号に発表 された作品。解説の森川達也氏によれば、 ジャン・ジュネを摸作したと云う。が、 ぼくもジャン・ジュネは昔、読んだが、 嫌いだった。倉橋氏の作品も、どうも 意味が解らないので、正直、好…

リアルとは「死」であると云う人の本を我々は読んでみるのであった:リアルであること 中沢新一

幻冬舎文庫 1994年 中沢氏のリアルとは、「死」であると云う。チベ ットに行き、修行もしていたそうだ。「エロス」 と「タナトス」の話が一番面白かった。今の 時代はどうなんでしょうね。女の人なんかは、 けっこう「エロス」の人も、多そうですが、 男…